インタビュー

【資格は必要?美容師とは違うの?】話題の人気カラーリストに聞く仕事内容やカラー後のケアとは?

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最近、ネットで美容室選びをしていると「専属のカラーリスト在籍」とか「カラーリストがいるお店」といった謳い文句を良く見かけるようになりました。

あまりにも良く見かけるので、私はふとこんな疑問が湧いてきたんです。

「カラーリストって何?美容師とどう違うの?」

そこで、早速フリーランスのパーソナルカラーリストとして活躍されている境 健助さんにインタビューをさせてもらい、お仕事の話からヘアカラーにまつわる疑問まで、色々と聞いてみました。

これからカラーリストを目指す人、ヘアカラーでお悩みの人は必見ですよ!

カラーリストってどんなお仕事?

境さんがカラーリストになったきっかけは?

単刀直入に、なぜ境さんはなぜカラーリストになったのでしょうか?

まずはカラーリストになったきっかけから聞いてみました。

以前勤めていた美容室は、スタイリストになる前に、必ずカラーリストとしてのステップを踏まなきゃいけなかったんです。

かつて勤めていた美容室では、スタイリストになるためのステップとして、カラーリストを経験する必要があったため、キャリアアップの一つとしてカラーリストになったのが、そもそものきっかけだったという境さん。


その後、無事にスタイリストになり、お客様の髪を切ってはいたものの、好きだったカラーリングを極めたいと一年発起し、2019年1月にフリーのカラーリストとして独立。

カラーリングに関して、より論理的に学ぶべく日本カラリスト協会が認定する「パーソナルカラリスト」の資格も取得し、日々カラーリストとしての技術と知識を学んでいると言います。

カラーリストの仕事内容とは?

では、カラーリストのお仕事とはどのようなものなのでしょうか?

カラーリストとしてのお仕事は主に2つあると考えています。

1つは、お客様の肌色や目の色、ファッション、好みなど、様々な要素からお客様に最適なヘアカラーを判断して提案すること。

もう1つが、提案したカラーリングを様々なヘアカラー剤を使い的確にお客様の髪に表現すること。

ヘアカラーの専門家であるカラーリストのお仕事は、お客様に似合うヘアカラーを提案することと、そのヘアカラーをお客様の髪に的確に表現することだという境さん。
この2つの仕事にはそれぞれ別の能力が必要だと教えてくれました。

1つ目のヘアカラーの提案については、肌色や目の色に似合うヘアカラーを判断する配色調和の能力と、ライフスタイルや好みを引き出すカウンセリング能力

2つ目の提案したヘアカラーをお客様の髪に再現するには、ヘアカラーの薬剤に関する知識と髪の傷み具合を見分ける判断力。

カラーリストには、これらの能力が必要だとのこと。

境さんは、こういったヘアカラーの奥深さに惹かれ、日々カラーリストとしての能力を磨いていると言います。

カラーリストになるには?

それでは、カラーリストになる為には、どのようにすれば良いのでしょうか?

カラーリストになるのと美容師になるのとでは、さほど違いはありません。まずは美容学校を卒業して、美容室へ就職します。

ただ、カラーリストになりたい!という明確な意思があるのであれば、独立したカラーリストが所属する美容室かヘアカラー専門店へ就職する方が良いです。

カラーリストという肩書きであっても、美容室で施術をする美容師の一種なので「美容師免許」は必須です。

その為に、まずは美容学校を卒業し、美容師免許を取得する必要があります。

その上で、カラーリストとしての腕を磨くのであれば、やはりカラーを強みとしていてプロフェッショナルのカラーリストが所属している美容室か、ヘアカラー専門店へ就職する方が良いと教えてくれました。

カラーリストだからといって、特に美容師になるのと違いがあるわけではないんですね。

カラーリストという仕事はいつ頃出来た?

40代半ばの筆者の記憶では、以前は「カラーリスト」という職種はなかったような気がしますが、そもそもいつ頃出来た職種なのでしょうか?

僕も詳しくは分かりませんが、おそらく90年代だと思います。
元々は海外で生まれた職種です。

様々な人種がいる海外の美容室では、髪質や髪色も様々なので、お客様の髪の特徴を見極めてカラー剤を調合しカラーリングを行うという技術は大変高度なものになります。

ですので、海外の美容室ではカラーリストという職種が確立していたとの事。


その職種が、カラーリングの普及と共に日本に入ってきたのが90年代なのでは無いかと教えてくれました。

日本で、早くからカラーリストという職種に注目し、カラーの専門家として確立させた美容院としては「カキモトアームズ」さんが有名です。


日本での「カラーリスト」のパイオニアとして、カキモトアームズさんは有名なんですね。

境さんがカラーリストとして心がけていることは?

今年1月からフリーのカラーリストとして活動を開始された境さん。

そんな境さんが、お仕事をしていく上で心がけていることは何なのでしょうか?

お客様に対して的確な提案が出来るように、事前にしっかりとカウンセリングを行うようにはしています。

お客様が過去にどのような施術を行ってきたか、普段どのようなケアをしているかによって、色の乗り具合いや発色が変わってくる上に、お客様のファッションや好みによっても、似合う色・似合わない色があるため、事前にしっかりと時間を取ってカウンセリングを行うという境さん。


もちろん、お客様の希望を全て取り入れることが理想だとのことですが、カウンセリングによってはお客様の希望をお断りすることもあれば、別の提案をすることもあると言います。

お客様の希望の色を実現するには、どうしても強い薬剤を使う必要があって、傷んだ髪をより一層傷めてしまうかもしれないし、希望されている髪色を再現できる可能性が低いかもしれない。

ご希望されている髪色が、お客様の肌色・目の色、ファッションにはどうしても合わないので、完成後に納得されない可能性もある。

そういった場合には事前に説明をして、別の提案を行ったり、お断りしたりしますね。

パーソナルカラリストの資格を持ち、配色調和能力があるカラーリストとして、お客様に対してきちんと説明する責任があるからこそカウンセリングにしっかりと時間を取るんですね。

カラーリングで失敗したことは?

髪質や髪色、施術時のコンディションなど、微妙な要因によって発色が変わってくるというカラーリング
境さんは今まで失敗したことはないのでしょうか?

カラーリストになりたての頃は失敗もありましたが、今は経験も知識も増えましたので、失敗はないです。

ただ、カラー剤も技術も日々進化しているので、慢心せず常に進化はしていきたいです。

カラーリストになりたての頃は、パーマや縮毛強制で傷んだ髪に通常のカラー剤で施術してしまい色が乗りすぎたとか、色が濁ってしまったことがあったという境さん。


わずかな要因が完成に影響するカラーリングだからこそ、知識も経験も少ない頃はそのような失敗があったと言いますが、それからカラーリストとしての知識を増やし、様々な経験を積むことによって、今ではそのような失敗は無くなったそうです。

カラーリング後のアフターケアについて

せっかくスペシャリストにカラーリングを行なってもらっても、適切なアフターケアを怠ったがために、すぐに色が落ちてしまったという悲しい結果になることも。

そこで、カラーリング後のアフターケアについて聞いてみました。

ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naが入っている洗浄力が強いシャンプーを使用すると、カラーの持ちが悪く早く色落ちをしてしまいます。

ただ、使用したカラー剤の特性によってアフターケアの方法も変わってきますので、必ず施術をしたカラーリストにアフターケアについては確認してください。


毎日行うアフターケアとしてはシャンプーがありますが、カラーリングを行なったあとに使用するシャンプーは、必ず裏面の成分表を確認しラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naが入っていない商品を選んで欲しいと教えてくれました。


これらの成分が入っているシャンプーを使うのと使わないのとでは、カラーの持ち全く違うと言います。

また、カラー剤には、アルカリ性カラー・ヘアマニュキア(酸性カラー)・カラーバター・ブリーチ剤・ヘナカラー….など、実に様々な種類が存在します。

カラーリストはこれらのカラー剤を1種類だけ用いることもあれば、複数を用いて色を再現することもあります。

それぞれのカラー剤によって、アフターケアの方法が変わってきますし、カラーを行なった時のコンディションによっても髪の傷み具合が変わってくる為、カラーリングを行なった後には、必ずアフターケアの方法を確認して欲しいとの事です。

ちなみに、当社の販売している「YOU TOKYO」シャンプーの成分を境さんに確認してもらいました。

このシャンプーはカラーリングに影響する成分が入っていないので、すごく良いですね!

カラーリングのプロフェッショナルも認める「YOU TOKYO」シャンプーは現在好評発売中です。

市販のカラー剤について

ドラッグストアへ行くと、数多くのカラー剤が市販されています。
この中で、カラーリストとして境さんがオススメする商品はあるのでしょうか?

そのあたりを聞いてみました。

実は、自分自身で市販のカラー剤を使用したことが無いので、オススメの商品というのは特にありません。

ただ、大前提として市販されているカラー剤は、サロンで使用するカラー剤よりも強め薬剤が使われているため注意が必要です。

確かに、境さんはカラーリストとして仕事をされているので、なかなか市販のカラー剤を使うことは無さそうですね。


市販されているカラー剤も、アルカリ性カラーからヘアマニュキア、カラーバター、ブリーチ剤など、様々な種類があるとの事。

その中から、自身に最適なカラー剤を選択することはかなり難しい上に、市販のカラー剤は誰でも気軽に使用できるように、美容室で使われているカラー剤よりも強めの薬剤を使用していることが一般的だそうです。


強めの薬剤を使用している=髪を傷める可能性が高いということで、境さんは極力市販のカラー剤は使用しないほうが良いと言います。

どうしても使用したい場合は、使用方法をよく読み、手順や放置時間は必ず守るように教えてくれました。

境さんってどんな人?

カラーリストというお仕事やカラーリングについて色々と教えてくれた境さんですが、プライベートの境さんはどんな人なんでしょう?

フライベートの境さんについても聞いてみました。

福岡出身で、僕は3人兄弟の末っ子です。兄2人は今も福岡で暮らしています。

実は、高校卒業後、一度別の職業についた事があるんです。

福岡出身で3人兄弟の末っ子として育ったという境さん。

高校卒業後、上京して1年間美容師とは関係ない職についたものの、のちに就職することになる美容室で髪を切ってもらった事がきっかけとなり、美容師を目指したと教えてくれました。

その後、福岡へ戻り美容学校を卒業後に再度上京して、美容師になるきっかけとなった美容室へ就職したことがキャリアの始まりなのだそうです。

現在はフリーとして活動している為、お休みを取ることがあまり無いとのことですが、お休みの日には友人と飲む事で気分転換をしていると言います。

お休みの日も、仕事のことばかり考えていて、撮影に使う機材や衣装を買いに行ったり、街に出て他の人の髪型を見ては仕事のアイデアを膨らましたりしてます。


美容師やカラーリストの仕事が好きなので、休みに仕事のことを考えるのが普通になってしまっているという境さん。

街を歩いてたくさんの人の髪型を見たり、撮影用の機材を買う以外にも、休みの日にはインスタでの集客方法を考えたり、新しい薬剤の勉強をしたりすることも多いそうです。

実は、家族には美容師になることを反対されていたんです。

境さんが、美容学校に行って美容師になるとご家族に話した際、家族から反対されたそうです。

その理由は肌が弱いからだそうで、美容師になっても手が荒れてすぐに断念してしまうと思われていたとのこと。


そんな境さんが、今では人気のカラーリストになったわけですから、人生って分からないですね。

ところで、やっぱり美容師になって手荒れにはなったんでしょうか?

手荒れには悩まされました。特にカラーリストはスタイリスト以上に手荒れがつきものなんです。

カラー施術中は手袋をしているとはいえ、やはりカラーリストが扱う薬剤は強いですし、洗い流す時には手袋はつけないので、手荒れにはかなり悩まされたと教えてくれました。

これからカラーリストになりたいと考えている人は、手荒れについては覚悟が必要ですね。

まとめ

今回は、フリーランスのカラーリストとしてご活躍されている境 健助さんに、カラーリストというお仕事やヘアカラーの疑問についてインタビューさせてもらいました。

最後に、これからカラーリストになりたいと考えている方へのメッセージをいただきましたのでご紹介いたします。

カラーリストは、職種としてはまだまだ新しいですが、ヘアカラーの需要の高まりと共に、プロフェッショナルとしてのカラーリストの需要も高まっています。
最近はカットをしないカラー専門店というヘアサロンも増えていますので、カラーリストはますます必要とされていくと思います。
これからカラーリストになる方々と共に、カラーリストの認知度を上げて盛り上げていきたいですね。

境さんは人気のカラーリストとしてご活躍されていますが、まだフリーランスとして活動を開始されたばかり。

今後のご活躍にも期待したいですね。

 

プロフィール

境 健助(さかい けんすけ)


福岡県出身 フリーランス パーソナルカラーリスト

原宿の人気ヘアサロンでスタイリストとして腕を磨いたあと、2019年1月に独立。
ヘアカラーのプロフェッショナル「パーソナルカラーリスト」として活躍する27歳。
ヘアカラーについての良き相談相手として、お客様からの信頼も厚い。

Instagramアカウント:saakaai

境さんへのご予約はInstagramのDM、もしくはLINE【sakaikensuke】まで。

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  • この記事を書いた人
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田崎 ジュン

株式会社フロアスタンダード メディア事業部所属。 クルマと自転車を愛するエロオヤジ。 休日はひたすら子供と遊ぶことを生きがいにする家族思いな九州男児。 音楽好きな息子のために、40代半ばにしてギターを習得しようと画策中。

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